アラキ工務店のこだわりの材料 <襖>
和室は、木・紙・土といった素材そのものを組み合わせた構成に美が求められ、あまり装飾は施されませんが、襖には絵や紋様が描かれることがよくあります。
今回は、京都の公家や上級武家などで使われてきた京唐紙を用います。
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まず、板木とよばれる型を準備します。
京都には、数多くの板木が伝わっています。
雲や植物などの自然をモチーフにしたものが多く、四季を感じる日本ならではのデザインです。
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次に、「ふるい」という道具を使って板木に色を付けます。
雲母(きら)や胡粉、漆といった粘土の高い絵具をふっくらと板木に乗せます。
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和紙に紋様を写し取ります。
今回は、越前手漉きの本鳥の子紙を使います。
手のひらでそっと押さえつけます。
板木の彫りが深いので、絵具が接着した部分は大きく膨らみます。
これらはいずれも、400年前から変わらない技法です。 |
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引手も襖紙にあわせてデザインします。
銅や真鍮を手打ちで加工し、工芸品に近い細工を施し、空間にアクセントをつけます。
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複数の紙を使って貼り分けることもできます。
市松模様に貼ったり、上下で色分けしたりするのも自由です。
貴方の感性で、お好みのパターンを試してみられたらいかがでしょう。 |
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協力:丸二・加徳 |